培養上清が免疫強化に及ぼす効果

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を契機として、免疫力を強化させる最新の予防医学として培養上清液の活用が注目を浴びています。
細胞成分を含まず安全に使用できるというメリットだけでなく、上清液に多量に含まれるエクソソームの効果が数々の研究により、明らかになっているからです。

培養上清液中は、その元となる組織の違いにより脂肪由来、歯髄由来などが存在しますが、免疫系での研究がより注目されているものが“臍帯由来”の培養上清液といわれています。

臍帯は臍動静脈とそれらを覆うワトソン膠質(Warton’s Jelly)から成りますが、そのワトソン膠質由来の間葉系幹細胞(MSC)に含まれるエクソソームに、免疫力を司るT細胞に作用する成分が存在することが発見されているのです。

エクソソームの特異的マーカーCD 63検出を元にしたデータ解析でも、臍帯由来培養上清液には高純度のエクソソームが含まれ、免疫制御に関わる複数の miRNA を含有することがわかりました。このmiRNAはT細胞に効率良く取り込まれ、T細胞増殖抑制作用やナイーブT細胞から Treg 細胞の分化促進作用を示すことが明らかとなっています。

さらに、培養上清に含まれるエクソソームは濃度依存的にTリンパにも作用するため、免疫調整能力を最適な形で高めるには、培養上清でも、より濃度が高い「原液」をいかに活用するかが、大きなポイントとなるといえるでしょう。

今後、美容目的だけでなく免疫作用を強化することによる予防医学への活用に関しても、培養上清液の役割は非常に大きな注目を浴びる日は近いと考えられます。